健康について考える

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前回、若い時からずっと体調が不良だったというお話をしました。その為に色々な健康法について、随分勉強しました。その中で最終的に行き着いたのが少食という事です。でも食べたいという欲望は、人間にとって生存にかかわる大切で大きな欲望です。人類は長い間、空腹と闘ってきました。腹一杯食べられるようになったのは、第二次世界大戦後からです。それも、一部の先進国だけの話です。今、多くの難民や不法入国者が先進国を目指してやって来ます。戦乱を逃れてというのも、もちろんありますが、母国では飯が喰えないからという理由で、豊かな先進国に、危険を冒してやってくるのです。

目次

  • 「ダーウインが来た」を見て思う生きる過酷さ
  • 少食によって手に入れる内臓脂肪の少ない健康な体!
  • 健康な体を手に入れる、簡単な解決法

「ダーウインが来た」を見て思う生きる過酷さ

NHKの番組で「ダーウインが来た」というのがあります。あの番組を見ていると自然状態の中で生きていくことの過酷さが身につまされます。特に子育ての大変さ。動物の母親たちの命を懸けた闘い。すべてが食べ物の奪い合いなのです。赤ちゃんを狙ってくるのは、その赤ちゃんを食料にしようと思うからです。食べ物が豊富にあればわざわざ命がけで赤ちゃんを守っている母親と闘おうなどとは思わないでしょう。食べ物がないから、敵も命がけでやってくるのです。
20年位前の体験ですが、カラスに襲われて怖い目に遭った事があります。東京の山手線のどこかの駅から降りた時の事です。改札口を出て、目の前にある歩道橋を渡っていたら、カラスが私を目がけて飛んで来たのです。ビックリしました。まさか都会のド真ん中でカラスに襲われるなんて夢にも思っていなかったからです。私の頭を嘴(くちばし)で突つこうとして滑降して来たのです。一旦は身を翻して避けたのですが、再び舞い上がって、私を目がけて左側の斜め上空から、勢いをつけて降下してきました。私は手ぶらで身を守るものは何もありません。仕方がないから、スーツの上着を脱いで、それを振り回して襲ってくるカラスを叩き落そうとしました。すると、カラスはそのスーツに当たらないように上手く躱(かわ)し、又違う方から攻めて来るのです。何回かそんなことを繰り返しているうちに、何故、カラスが私を襲うのか、はっと気が付いたのです。歩道橋の近くに大きな木が生えていて、その木に巣があって、そこにカラスの赤ちゃんがいるに違いないと。それで私は何はともあれ、その歩道橋を急いで渡り、その木から離れたのです。そうしたら、流石にそのカラスは追いかけてまでは来ませんでした。毎日多くの人がこの歩道橋を渡っていくだろうに。なぜよりによって、私が襲われなくてはならないのか。それは、カラスに聞いてみなくてはわかりません。しかし、自分よりも大きな人間を襲うという、母ガラスの子供を守る執念みたいなものを感じました。
カラスが私を狙った事について私なりに考えてみました。毎日のようにこの歩道橋を渡る多くの人は無意識に早足で目的地に赴く。ところが私は遠方からやってきて、その歩道橋を渡り、周りの景色を眺めながら、どう行けばよいかと考えながら歩いていたために、カラスから見たら、自分の子供を探している敵と見えたのかもしれない。又は、カラスの赤ちゃんが大分育ってきて、巣から出ようとし、母カラスはハラハラしながら見守っていた時に私がやってきたので、これはマズイ、早く追っ払わなくてはと思ったのかも知れません。こんな経験があったので、「ダーウインが来た」での、動物の母親たちの凄まじい闘いぶりが実感できたのです。

少食によって手に入れる内臓脂肪の少ない健康な体!

長い飢餓状態の中で、人間は食べ物が沢山ある時には腹一杯食べておこうという習慣が身についたのでしょう。現在の日本のように食べ物が過剰にあると、つい食べ過ぎてしまう。ところが、体のほうは、飢餓が当たり前という時代が長かったので、食べ過ぎた栄養分は脂肪に変えて体の中に貯蔵してしまう。そして食べられなくなった時の準備をしているのです。ところが先進国では食べられないという事がないので、体の中に蓄えられた脂肪を燃焼させる機会がない。余程筋肉質であったり沢山運動をする人は別にして。それでどんどん脂肪が溜まっていく。これが色々と体に悪さをするのです。脂肪のなかでも内蔵脂肪が特に体に良くない。東大医学部を出た医学博士で、東洋医であり、スポーツ医でもある春山茂雄さんの「新脳内革命 春山茂雄71歳!体内年齢28歳のレシピ」という本の中に内蔵脂肪のもたらす害毒について書いてあります。その一部を紹介しますと
① 血管に悪影響を与える。高血圧、脳梗塞、狭心症の元になる、血管を収縮させ血圧を上昇させる物質や血液をどろどろにし血栓を作りやすくする物質、動脈硬化をもたらす物質などを出す。
② インスリンの働きを阻害する物質を出す。3種類もあり、糖尿病をもたらす。
③ 発ガンに関わる。前立腺ガン、乳ガン、ほかにさまざまなガンの最強発ガン物質として注目のTGFも出す。
④ 男性の性的不能が起こる。女性ホルモンは脂肪から作られるので、脂肪過剰は男性としての機能を低下させる。
⑤ 食欲が抑えられなくなる物質を出す。
⑥ 免疫物質を減らす。
⑦ 善玉コレスレロールを悪玉に変える
……等々 詳しくは本を読んで下さい。
それで、必要な分だけしか食べない。むしろ少なめに食べる。すると余分な脂肪が落ちてくる。そうすると結果として血管がきれいになり、新鮮な血液が体中を巡る。そして必要な栄養分や酸素を必要な所に届けてくれるのです。又二酸化炭素や老廃物などをキチンと排出してくれます。これが健康の元です。人間には免疫力や自然治癒力が備わっており、ケガや細菌、ウイルス等の攻撃に対して血液が防御するようになっています。しかし、肝心の血液が血管の詰まり等により、必要な所に届かなくなると防御できなくなります。又、細胞は何か月かで古い細胞から新しい細胞へと入れ替わります。ところが、血管を通じて、栄養や酸素がこないとこのような新陳代謝がうまくいかなくなる。このようなことから、体調不良になり、やがて病気になるのです。一番簡単で費用も掛からずに出来る健康法は少食だと自分の体験から自信をもって言えます。

健康な体を手に入れる、簡単な解決法

でもそれが中々出来ないんだよなぁという人がいると思います。解決法はあります。これもタダです。よく噛む事です。よく噛む。出来たら一口50回から100回位噛む。そうすると、沢山食べられません。そのうえ口の中で消化酵素がたっぷりと出てよく混ざり、それが胃の中に入って行くのですから、胃の消化もよくなります。そして、胃で消化したものが、腸にいくと腸で吸収したり、小腸で消化、吸収出来なかったものは腸内細菌の助けを借りて、大腸で分解したり吸収したりします。そして、不要になったものは便として排出される。しっかり咀嚼し、各種消化酵素で十分に消化されたものは、解毒もかなり出来ており、腸内細菌叢も善玉菌が大活躍。そして血液の中へ吸収され、それが肝臓で必要なものを作り、有害物質は処理して、血液として血管を通じて体内に吸収されていきます。しかも、お通じも良くなり、体調がよくなります。
しっかり噛むと満腹中枢も正常に働き、沢山は食べられません。そして、段々と、自分の体にとって良いものとか、あまり良くないなとかいう感覚が鋭くなってきます。味は薄味が良くなり、出来るだけ自然のもので旬のものが良くなってきます。それが本来の姿です。体の調子が悪くなっても自分で治す事が出来るようになってきます。動物は具合が悪くなれば、教えられた訳でもないのに、自分で草なんかを探して自分で治します。そして、何にも食べずに、じっと静かに休んで体力が回復するのを待っています。食べるということは多くの酵素とエネルギーを使うのです。

一番簡単で安全で誰でも出来る健康法は少食です。

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寺本麓人

代表取締役社長佳秀工業株式会社
佳秀工業株式会社 代表取締役社長。1948年生まれの現役経営者で、大きな夢を持ち、日々悪戦苦闘しながらも着々と夢に向かって前進しております。身体・心・環境の「三つの健康」に寄与できる事業展開を常に考え動いています。 趣味は美しいものなら何でも。美術、音楽、文学、大自然の景観、古い街並やモダンなデザイン、演劇、花鳥風月、もちろん女性も。海も山も川も大好きです。夜明け、夕暮、雨だって好きです。ローソクのあかりも。気になるコトには何にでも首を突っ込みます。考えるコトも好きですが、どちらかと云うと「やってみなけりゃワカランやん」という事で、行動を重視しています。多読で乱読、気に入れば精読。どんな本でも片っ端から読みます。

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