いつまでも若い声を保つ、声のアンチエイジング｜老化の原因

声の老化の原因

私たちは肺から息を送り声帯を振動させることで声を出しています。
これには、十分な肺活量、健常な声帯粘膜が必要です。また、口の周りの筋肉なども声の音色を決めるために重要な要素です。
年齢を重ねるごとに、これらの声に関する器官も老化していきます。

声の老化の要因には、他の器官と同じように声帯の細胞の老化があります。
声帯粘膜を維持する細胞は、ヒアルロン酸やコラーゲンなどを作り出すことで健常な状態を維持しています。
肌のハリやコシが年齢を重ねるごとに低下していく現象と同じようなことが起こっているのです。

この他にも、呼吸機能の衰えや、舌や口の周りの筋肉などの衰えが声の老化の要因になります。
外的要因として、お酒・たばこなども声帯に炎症を引き起こし老化を促進させます。

声の老化に伴うあらゆる弊害

声の老化が進むと、声が低くなったり、弱々しくなったり、滑舌が悪くなったりします。
それに伴い、コミュニケーションをとることに抵抗を感じ、社会に出る意欲も失い、アルツハイマーに繋がるケースもあるようです。

また、声に関連する器官の老化は、年配の方で重大な問題である誤嚥の原因にもなるため、嚥下障害（食べ物などを飲み込む動作が上手くできない状態）となり、誤嚥性肺炎などのリスクも高まります。

さいごに

声は、話をする相手に与える印象を左右します。
特に、面識のない方との電話のやり取りでは声だけでその相手の年齢を予想したりもします。
電話をするとき声の高さが1トーン2トーン上がる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
潜在的に声が高い＝若いという意識があるのかもしれません。
次回は、声のアンチエイジングに有効な栄養素や、食品などを紹介します。

参考文献
平野滋. アンチエイジングへの挑戦. 日本耳鼻咽喉科学会会報, 2018, 121.1: 1-7.

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