なぜ人は疲れるのか?④疲れない脳をつくる効果的な運動

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おはようございます。佳秀ヘルスケア研究開発の松木です。
これまで3回にわたり、疲れとはどういうものなのかをメカニズムなどの観点からお伝えしてきました。
今回より、そんな疲れに対して私たちはどのように対処していけばよいのかという観点でお話をします。

なぜ人は疲れるのか?①まず疲れとは何かを知ろう!!
なぜ人は疲れるのか?②疲れのメカニズム、酸化ストレスとの関係
なぜ人は疲れるのか?③疲れたときに現れるヘルペスウイルス

運動によるストレス解消

人はストレスを感じると、体内でストレスホルモンである「コルチゾール」を分泌します。
血液中のコルチゾール濃度が上昇すると脳も体も異常だと認識し、自分の命を守ろうとします。
その結果、体はたくさんの血液を必要とするために、心拍数が上がります。
また、脳は集中力を高め、敏感になります。
このような緊張状態が長く続いたり、過剰であったりすると、疲れてしまうのも当たり前ですよね。
みなさんも緊張状態が解けたときにドッと疲れを感じた経験があるのではないでしょうか。

このコルチゾールはストレスを生む状況が去ると分泌量が減少します。
とはいえ、私たちの生活の中でストレスのない環境をつくるのは難しいものです。

そこで必要になってくる対処法が運動、特にランニングサイクリングなどの有酸素運動です。

近年の研究により、ランニングなどをすることで「BDNF(脳由来神経栄養因子)」というタンパク質が分泌されることが分かっています。
BDNFは脳の細胞の生存や成長を助ける働きを持ったタンパク質で、私たちの意欲の低下やうつを防ぐ作用があるといわれています。
また、気分を落ち着かせたり心を安定させる物質である「セロトニン」を脳内で増やすという作用があるともいわれています。

つまり、運動することでBDNFが分泌され、脳内のセロトニンが増えることで、ストレスホルモンであるコルチゾールの働きを打ち消すことができると考えられます。
これだけのメカニズムですべてを説明できるわけではありませんが、これがいわゆる”ストレス解消”につながるのではないでしょうか。
ストレスが解消されれば当然、疲れとして現れることも少なくなってくるでしょう。

運動による疲れにくい体の作り方

運動中には当然、ストレスがかかりコルチゾールが分泌されますが、運動が終わると分泌量は減ります。
有酸素運動を習慣にすることで、次第に運動中のコルチゾール分泌量は減っていくことが分かっています。
そして面白いことに、運動以外でストレスがかかる状況でもコルチゾールの分泌量が抑えられるということが分かっています。

運動が、ストレスに対して過剰に反応しない体を作ってくれるということです。
つまり仕事や家事などで生まれる身体的ストレスや精神的ストレスによる疲れに強い体、疲れにくい体になるということです。

また、運動を習慣づけることで、体力がつき回復力も上がります。

有酸素運動を行う場合、ランニングだと20分以上、サイクリングだと30分以上行うことが望ましいです。
普段運動をしない人がいきなり走るというのは難しいので、短い時間から始めてみるのもいいかもしれません。

さいごに

私も毎日自転車で通勤するのですが、片道15分だったため最近では遠回りをして運動時間を延ばしています。
もちろん運動だけで疲れに対処できるわけではありません。
睡眠をしっかりとることや、バランスのよい食事も必要です。
これらに合わせて、運動も取り入れ疲れに強い体づくりをしてみてはいかがでしょうか。

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matsuki_takahiro

佳秀工業株式会社ヘルスケア事業部・研究開発担当の松木です。美と健康を応援するブランド「GENPRESS(ジェンプレス)」では研究・開発に携わっております。大学や研究機関との共同研究の成果をもとに、高濃度・高品質なプラセンタの抽出に成功しました! 趣味はサッカー(フットサル)・自転車・天体観測・読書で、仕事とプライベートともに様々な分野に触れています。科学的な目線をもとに、皆様に分かりやすいお役立ちブログを発信していきます!

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