美肌の味方ビタミンCは加熱調理するとなくなってしまうのか?

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おはようございます。佳秀ヘルスケア研究開発の松木です。
昨日に引き続き、調理時に疑問に思うことを考えてみたいと思います。
2018年2月3日のブログ記事で、活性酸素を取り上げましたが、活性酸素を除去する抗酸化物質の代表としてビタミンCをご紹介しました。
このビタミンC、15歳以上の男女とも1日に100mgの摂取が推奨されています。
ビタミンCは熱をかけると分解されてしまうとよく聞きますが、はたしてどうなのでしょう?
ビタミンCはツヤやハリのある美肌を生み出すのに重要な役割を持っています。食事からうまく摂取するためにも是非ご覧ください。

目次

  • ビタミンCの基本的性質
  • ビタミンCは加熱するとなくなる?
  • さいごに

ビタミンCの基本的性質

ビタミンCは数多くの野菜や果物に含まれる栄養の代表格ともいえる存在です。
食品から摂取したビタミンCの体内での利用率は約90%ですが、過剰に摂取すると50%以下になってしまいます。
体内のビタミンは約400mgでいっぱいいっぱいになると言われています。
そのためこれ以上に摂取しても、蓄積されず体外に排出されてしまいます。
毎日欠かさず取り入れることが望ましいです。

基本的なビタミンCの効果としては、以前にご紹介した抗酸化作用の他には、
・コラーゲンの合成促進(コラーゲンを作るお手伝い)
・LDLコレステロールの酸化防止
・鉄の吸収を助ける
・メラニン色素の沈着を抑える
などがあります。

生活習慣病やガンの原因にも!体を守り破壊する活性酸素

ビタミンCは加熱するとなくなる?

ビタミンCは、加熱するとどうなるのでしょうか?
大半が分解されてしまうというデータがありますが、これはあくまでもビタミンC単体でお湯の中に入れ加熱した場合です。
野菜などの場合では、ビタミンC以外にも多くの成分・栄養素が含まれています。
ビタミンEなどの複数の抗酸化物質が相互に守りあい、酸化を抑えていると考えられています。

特に、じゃがいもやさつまいもなどのイモ類はでんぷんがビタミンCを守ってくれているために、調理による損失が少ないとされています。
実際に検証されている文献をみると、じゃがいもを30分茹でたとき、総ビタミンCの残存率は86%と大半が分解されずに残っています。
ほうれん草では、2分茹でることで、42%まで減少してしまいます。
しかし、ビタミンCは水に溶けやすい性質をもっていますので、このゆで汁にも溶けだしています。
具材とともにビタミンCが溶けだしたスープを摂取することで、抗酸化作用が高まるというデータもあります。

野菜の種類や調理方法にもによりますが、ビタミンCは加熱調理してもほぼ半分以上が残っているということです。

さいごに

さて、今回はビタミンCが含まれる食材を加熱調理した際に、ビタミンCは失われてしまうのかということをテーマにお話ししました。
イメージ以上には、失われていないと感じられた方もいるのではないでしょうか。
むしろ、そんなに残っているんだと驚かれた方もいるかもしれません。
このようなデータから、野菜は生で食べるのがいいのか、加熱して食べるのがいいのかという疑問も生まれてきます。
それはまた今後の記事でご紹介したいと思います。

参考文献
長島和子. “電子レンジ加熱調理による野菜類のビタミン C 含量の変化.” 千葉大学教育学部研究紀要. 第 2 部 28 (1979): 269-274.

玉ねぎで「血液サラサラ」!効果的な調理のポイント

https://www.kiranah-life.jp/science/2185

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matsuki_takahiro

佳秀工業株式会社ヘルスケア事業部・研究開発担当の松木です。美と健康を応援するブランド「GENPRESS(ジェンプレス)」では研究・開発に携わっております。大学や研究機関との共同研究の成果をもとに、高濃度・高品質なプラセンタの抽出に成功しました! 趣味はサッカー(フットサル)・自転車・天体観測・読書で、仕事とプライベートともに様々な分野に触れています。科学的な目線をもとに、皆様に分かりやすいお役立ちブログを発信していきます!

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