髪の毛を早く伸ばすには?髪の毛を伸ばす仕組みと伸ばす4つの方法

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髪の毛がダメージを受けていたりすると、早く生え変わらないかなと思いませんか。
髪の毛が早く生え変わるためには、髪が伸びる仕組みを知って、それを促進していくことが大事になります。
今回は髪の毛が伸びる仕組みと生え変わっていくための方法についてご紹介します。

髪の毛を伸ばす仕組み

髪の毛は、休止期から生え変わりを経て、成長期に入り、その後成長が止まって生え変わるということを繰り返しています。
まずは髪の毛がどのように伸びるのか仕組みをご紹介します。

1)休止期→成長期
休止期には毛包の下部に毛乳頭系細胞の毛包間充織幹細胞が集まっています。成長期に向かうにつれて、毛包ではバルジ領域から毛包幹細胞が細胞分裂をして下方に移動し、毛母細胞もしくは内毛根鞘細胞に分化します。毛母細胞や外毛根鞘でBcl2(後述「※語彙○Bcl2とBax」参照)という物質を働かせながら、毛包は毛包間充織幹細胞に導かれるように下方へと伸びて、毛乳頭を覆うようにして皮下脂肪にまで到達します。(図1参照)

休止期では疎であった毛包の周りの毛細血管も、成長期には密に発達し(図2-a参照)、太い毛では毛乳頭内部にまで入り込んできます。(図2-b参照)この毛細血管は髪を作るための栄養を毛母細胞に供給するので、いかに密にはりめぐらせることができるかが、毛を太くする上で重要なポイントとなります。

毛乳頭細胞には細胞外基質「バーシカン」(コンドロイチン硫酸系のプロテオグリカンの一種)が生産され、毛母細胞の分化や増殖を支えるための毛乳頭環境を整えます。毛母細胞は毛根部で次々と増殖し、上に押し上げられていくうちに角化(細胞としては死んでいるが硬くなって皮膚を守る存在となる)して、髪の毛となります。

2)成長期→退行期→休止期
退行期に入るときには、毛母細胞や内・外毛根鞘ではBcl2の働きが弱まり、Bax(後述「※語彙○Bcl2とBax」参照)というアポトーシス(細胞の自殺)誘導因子が活性化されます。すると毛包幹細胞の細胞分裂が阻害され、毛母細胞と内・外毛根鞘細胞が徐々に喪失し毛包が衰退します。毛乳頭系細胞は、毛の根元が離れてむき出しになり、毛包の下にある毛芽にくっついた形で上昇してバルジ領域との距離を縮めます。一方で、毛乳頭系細胞や毛包幹細胞ではBcl2の働きは持続しているため退行期・休止期の間も活性し続けています。

語彙の説明など詳細はこちら↓
元気な髪の元気たる本当の理由!

次に髪の毛が伸びる4つの方法についてご紹介します。

髪の毛を伸ばす4つの方法について

食事

食事は生活習慣の乱れともつながりますが、脂肪、辛いなどの刺激物、冷えたもの、糖分等が抜け毛の原因の一つと成り得ます。

脂肪、糖分を摂りすぎると皮脂が過剰に分泌されて毛穴のつまりの原因になります。
毛穴のつまりで毛が細くなり、抜けやすくなってしまいます。
体を冷やすものは血流が悪くなる原因になりますので、過度の食べ過ぎは抜け毛につながる可能性があります。

髪の毛の主な構成成分はケラチンというたんぱく質です。
このケラチンはシスチンという含硫黄アミノ酸を含んでいますが、シスチンを体内で作り出すためにはタンパク質とビタミンB6が必要です。
また、亜鉛もケラチンを作り出すうえで重要な要素です。

頭皮の細胞老化を防ぐためのビタミンEやビタミンC、頭皮などの肌の保湿などに有効なビタミンAやB2も必要です。

ビタミンB群(B2、B6)やビタミンCは先程挙げた亜鉛の吸収を助けてくれる役割も持っています。
一方で、カルシウムやカフェインは亜鉛の働きを阻害してしまいます。
同時に摂取することは控えた方がいいかもしれません。

食事のなかでも脂質や炭水化物の過剰摂取は皮脂を多く作ってしまう原因になるため気をつけましょう。

これらのポイントから食品を選ぶと、低脂質な肉や魚(タンパク質)とくにビタミンB6が豊富な鶏ささみやマグロ、カツオなどがおすすめです。牛レバーや豚レバーからはビタミンB6に加え、ビタミンB2を摂取することができます。
また、亜鉛を摂取するためには、牡蠣や海藻類などがいいでしょう。
その他のビタミン摂取のためには、カボチャ(ビタミンE、ビタミンA)やニンジン(ビタミンA)、赤ピーマン(ビタミンC)などの緑黄力野菜に加え、ごまもビタミンC・E・Aを摂取でき亜鉛も含まれているためおすすめです。

睡眠

睡眠不足で髪の毛に起こる影響に以下のようなことがあります。

血行不良
本来なら眠っている間、副交感神経が優位となって血管が拡張し血液の巡りが良くなるのですが、睡眠が不足することで阻害され全身の血行不良を招きます。血行が滞ると、他の部位と同じように頭皮にも栄養が充分に行き渡らず、強くしっかりとした髪を作れなくなってしまいます。

成長ホルモン分泌量の低下
主に就寝中に分泌される成長ホルモンは、タンパク質の素となるアミノ酸の取り込みを促して細胞内のタンパク質合成を盛んにし、体の成長や修復を行います。髪は成分の80%以上がタンパク質のため、睡眠時間が減少しアミノ酸の取り込み量が減ると元気な髪を作る材料が常に不足している状態となってしまいます。

毛母細胞の活動低下
毛細血管から届いた栄養をもとに、細胞分裂を起こして髪の毛を成長させる毛母細胞。睡眠不足になると毛母細胞の分裂活動がうまく行われないといわれています。すでに生えている髪の成長が停滞したり、新しい毛が生えにくくなったりする原因となります。
このような影響を受けないためにも睡眠をしっかりと取っていく必要があるんです。

ストレス

ストレスは、環境要因のストレスや生まれ持った気質・性格が原因のストレスなどがありますが、こうしたストレスを受けると、ヘアサイクルが乱れると髪のハリ・コシが低下します。
そのため日々の生活の中でもストレス解消のために運動をリラックス方法、マッサージを取り入れてストレスフリーな生活を心がけていく必要があるんです。

洗髪

最後は洗髪(シャンプー)です。
頭皮を髪の毛が伸ばしやすい環境を用意するためにも髪の洗い方については、
正しい方法を知っておく必要があります。

シャンプー前の「ブラッシング」
シャンプー前のブラッシングには、大きく二つの役割があります。
ひとつは物理的に外で付いた汚れを落とすこと、もうひとつは頭皮に適度な刺激を与えて血行促進させることです。

シャンプー使用前の「予洗い」こそ大事
「予洗い」とはシャンプーで洗う前に、お湯で髪を洗うこと。実は、髪や頭皮についたホコリや皮脂汚れの7割〜8割が、この「予洗い」で落ちると言われています。(スタイリング剤や整髪料、スプレー剤などは落としきれません)

泡立てが肝心!プレシャンプー&シャンプー
シャンプーは「泡」で頭皮を洗う行為です。原液をそのまま髪・頭皮につけて、ゴシゴシ泡立てるのはNG!シャンプーも、手でしっかりと泡立ててから使いましょう!
泡立てたらまたマッサージするように頭皮を洗っていきます!泡が頭皮へ行き届くように、しっかり指の腹を使って頭皮を揉み、毛穴の汚れを吸い上げるようにマッサージしてください。このとき頭皮がかゆいからと爪を立てて頭皮を傷つけたり、力を入れ過ぎないように気を付けましょう!やさしく、マッサージしていて気持ちいいなと感じるくらいがベストです!

プレシャンプー
スタイリング剤や整髪料、スプレー剤などを使っている場合は「プレシャンプー」がおすすめです。
プレシャンプーは汚れを取り除き、余分な皮脂を適度に落としてくれるので、その後に使用するシャンプーの効果を最大限に引き出してくれます。

「すすぎ」タイムは洗い時間の3倍と心得る
シャンプーのすすぎ残しは、頭皮にとってマイナスです。かゆみの原因となり、さらに悪化すると頭皮湿疹になってしまいますからしっかりと洗い流しましょう。
すすぎ時間の目安は、シャンプーの時間のおおよそ3倍です。すすぐときのポイントは、頭皮にダメージを与えないようややぬるめのお湯・やや弱めの水圧で、ゆっくりたっぷり流すこと。特に重要なのは、「髪の毛」ではなく、「頭皮」をすすぐこと。
ポイントは頭のてっぺんからシャワーをあてると、上から水が流れて見た目では髪の毛全体の泡が流れ落ちますが、髪の奥にある頭皮には泡が残っています。とくに耳のまわりや襟足などの部分にはすすぎ残しがあることが多いので、頭皮全体にきちんとシャワーをあてるように流していきましょう。

まとめ

髪の毛を伸ばすには、髪の毛の伸びる仕組みを知って、正しい方法で伸ばすことをサポートしていく必要があります。
髪の毛は目に見えるのでヘアケアだけに目が行きがちですが、実際は日々の生活習慣を正してリズムを作りながら、触接以下の見直しやストレスを解消する適度な運動やマッサージなどの取り組みをしていくと、髪の毛が早くに伸びるようになります。
髪の毛を少しずつ伸ばしていきたいのであれば、こうした取り組みから始めてみてはいかがでしょうか。

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Kiranah Life(キラナライフ)編集部

Kiranah Life(キラナライフ)では、 大人の女性が「ちょっといい自分」になるための美と健康のお役立ち情報をお届けしています。 美髪やヘルシーごはんについてなど、美容の専門家と管理栄養士が美と健康についての情報を発信していきます!!

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