最新報告からみるビタミンEの新機能4選

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おはようございます。佳秀ヘルスケア研究開発の松木です。
先週に引き続きビタミンEに関する話題です。
最新の報告をもとに、ビタミンEの新機能に関する研究を紹介します。

目次

  • ビタミンEの新機能に関する研究報告
  • さいごに

 

ビタミンEの新機能に関する研究報告

ビタミンEの新しい機能性として阿部らによってまとめられた論文によると、以下の4つが新機能として注目され研究されています。

1)血管循環の正常維持

2015年のAshor AWらの報告では、網羅的な論文検索の結果、ビタミンEとCで血管機能の改善効果を確認しています。ビタミンE単独でも改善が見られています。
しかしながら、サプリメントを摂取した人の血漿けっしょう中ビタミンE濃度が一定以下の対象者に限っての結果ということも分かっています。

2)肝臓の機能維持

こちらも論文検索による報告ですが、非アルコール性脂肪肝炎患者で肝機能と脂肪変性などの症状がビタミンEを投与することで改善することが分かっています。
また、日本消化器病学会の診療ガイドラインでは非アルコール性脂肪肝炎患者においてビタミンEの投与での改善が提案されています。

3)認知機能の維持

Mangialasche Fらの報告で、高齢者を対象とした血清中ビタミンE濃度の分析で、濃度が低いほど認知機能の低下が大きいことが分かっています。
Dyskenらは、軽度から中程度のアルツハイマー患者にビタミンEを投与した結果、投与しない群と比較して認知機能低下が遅延したと報告しています。

4)歯の健康維持

Munizらに報告によるとビタミンE投与により歯肉炎のインデックス(評価項目の一つ)が改善されたということです。

さいごに

これまでに分かっていた機能に加えて今回ご紹介したような新機能も研究により分かってきました。
ビタミンEがどのように作用しているのか、抗酸化作用によるものなのか、今後の研究の展開も楽しみです。
これまでもお伝えしてきたように、一つの栄養素だけを摂ればよいというわけではありませんのでお気を付けください。

参考文献
阿部皓一; 松尾俊輝; 青木由典. ビタミン E の新しい機能と安全性. ビタミン, 2016, 90.5-6: 290-292.

脂質の酸化を防ぐビタミンE、作用や安全性、加熱調理の影響

ビタミンCは加熱調理するとなくなってしまうのか?

 

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matsuki_takahiro

佳秀工業株式会社ヘルスケア事業部・研究開発担当の松木です。美と健康を応援するブランド「GENPRESS(ジェンプレス)」では研究・開発に携わっております。大学や研究機関との共同研究の成果をもとに、高濃度・高品質なプラセンタの抽出に成功しました! 趣味はサッカー(フットサル)・自転車・天体観測・読書で、仕事とプライベートともに様々な分野に触れています。科学的な目線をもとに、皆様に分かりやすいお役立ちブログを発信していきます!

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