小さじ1杯で2500人分の致死量!ふぐ毒テトロドトキシン

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おはようございます。佳秀ヘルスケア研究開発の松木です。
11月から2月が旬のふぐですが、食べられましたか?
私は毎年、山口県下関市にある唐戸市場に足を運び食べていたのですが、今シーズンは行けませんでした。
高級魚でもあるふぐですが、猛毒を持っていることでも有名です。
そこで今回はふぐが持つ毒についてご紹介したいと思います。

目次

  • ふぐが持つ毒:テトロドトキシンとは
  • ふぐ毒は外部からの侵入者
  • ふぐを勝手に調理してはダメ
  • さいごに

ふぐが持つ毒:テトロドトキシンとは

ふぐが持つ毒は、1900年代初頭に日本を中心として研究が始まり、テトロドトキシンと命名されました。
人が間違って食べ、体内にテトロドトキシンを入れてしまうと、しびれや麻痺、運動不能、言語障害、呼吸困難などの症状が出て、最悪死に至ります。
ヒトに対する最低致死量は2mg程度とされており、これは小さじ1杯(5000mg=5g)で2500人もの人を死に至らしめる可能性があるほどの猛毒です。

ヒトを含めた動物の神経は、ナトリウムやカリウムのイオンを取り入れたり取り入れなかったりすることで信号を送っています。
テトロドトキシンは、そんなナトリウムイオンの通り道であるチャネルにくっつくことで、正常に働けない状態にしてしまいます。
そのため、上記に書いたような神経系の症状が出てくるのです。

ふぐ毒は外部からの侵入者

猛毒のテトロドトキシンですが、ふぐ自身が作り出すわけではありません。
海の中にテトロドトキシンを作り出す細菌がいて、巻貝やヒトデはこの細菌を餌としています。
そしてふぐは、巻貝やヒトデを好んで食べるため、体内にテトロドトキシンが蓄積されているのです。
つまり、ふぐが持つ毒の量は個体によって違うということが分かります。

ふぐがこの猛毒にやられないのは、ナトリウムチャネルの構造が違うため影響を受けにくいことや、ふぐの血液に含まれるたんぱく質がテトロドトキシンと結合して作用を弱めているなどと考えられています。

ふぐを勝手に調理してはダメ

ふぐを調理するためには各都道府県で定められている条例に則って、ふぐ調理師の免許を取得する必要があります。
そして、この免許は取得した都道府県でしか有効ではありません。
また素人であっても、ふぐ調理師の立会いのもとに指示を受けて調理することが可能となる場合もあります。
ふぐ調理師に関する詳しい情報は各都道府県のHPなどで確認してみてください。

さいごに


ふぐ毒について、テトロドトキシンを中心としたお話をしてきました。
青酸カリの数百倍から1000倍の毒性をもつ猛毒です。
特に、肝や腸などには多くの毒が蓄積されています。
ふぐを入手したからといって、勝手に調理することは厳禁です。
ふぐ調理師が調理した安全なものを食べるようにしましょう。

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matsuki_takahiro

佳秀工業株式会社ヘルスケア事業部・研究開発担当の松木です。美と健康を応援するブランド「GENPRESS(ジェンプレス)」では研究・開発に携わっております。大学や研究機関との共同研究の成果をもとに、高濃度・高品質なプラセンタの抽出に成功しました! 趣味はサッカー(フットサル)・自転車・天体観測・読書で、仕事とプライベートともに様々な分野に触れています。科学的な目線をもとに、皆様に分かりやすいお役立ちブログを発信していきます!

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